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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_ギリシャ [ダイジェスト特別版]

20 :グループC
ギリシャ  総合評価:B+(賞賛できる=未来への収穫_大) 最終結果 → ベスト16(2勝1分け1敗/3得点・5失点)
評者:アレッサンドロ・メルキオリ(ジャーナリスト)

【史上初のベスト16に導くも 監督の采配には疑問が残る】

 ギリシャ史上初の16強入りを果たし、文字通り歴史を塗り替えた。しかし、国民の多くがコスタリカの敗戦から立ち直れていない。「もっと勝ち進めた」という思いが拭えないのだ。
 コスタリカに敗れたのは、PKを失敗したゲカスのせいではない。敗因は相手が退場者を出した66分以降の戦いぶりにある。数的優位に立ったものの、再三の好機を決め切れず、後半ロスタイムに追い付くのがやっと。運動量に定評があり、高温多湿の気候に慣れているコスタリカは、時間が経ってもパフォーマンスの質が落ちなかった。やはり、延長戦に入る前に決着をつけるべきだったのだ。
 コスタリカの守護神ナバスは素晴らしいGKだった。なんでも時速160㌔のテニスボールでセービングの練習をしていたという。一方のギリシャは、正GKカルネジスが気迫に欠けるプレーに終始。今後は彼に代わる守護神を発掘すべきだ。
 ベスト16に導いた功労者とはいえ、ベテランを重宝し続けたF・サントス監督の采配には疑問が残った。とりわけ酷かったのが、カツラニスだ。トレーニング中にマニアティスらと喧嘩沙汰を起こし、日本戦では退場処分を受けてチームを窮地に追い込んだ。この35歳のMFを欠いたコートジボワール戦で、チームが好パフォーマンスを見せたのは何とも皮肉だった。最年長のカラグーニスだけは、汗の最後の一滴まで振り絞るような気迫のこもったプレーを見せていたが・・・。
 ギリシャにはタクシディスやフェトファッツィディスといった才能豊かな若手がいる。彼らのクオリティーを見誤ってはいけない。大会後に就任が決まったラニエリ新監督の下で、奮起してもらいたいものだ。




《ワールドサッカーダイジェスト:2014.8.7号_No.416_記事》
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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_アルジェリア [ダイジェスト特別版]

19 :グループH
アルジェリア  総合評価:A+(絶賛できる=未来への収穫_大) 最終結果 → ベスト16(1勝1分け2敗/7得点・7失点)
評者:エルベ・プノ(ジャーナリスト)

【決め手となった大胆な決断 選手達も期待に応えた】

 史上初のベスト16入り。これほどの成功を収めるとは思いもしなかった。大会前までは、グループリーグであっさり敗退した13年アフリカ選手権当時から進歩の跡が見られなかったからだ。特にディフェンスの機能性が低く、グループリーグ突破への希望はとても抱けなかった。
 こうした状況を大きく変えたのがハリルホジッチ監督の大胆な決断だ。韓国戦とドイツ戦はいずれも前の試合からスタメンを約半数入れ替え、ポジティブな結果を引き出した。確かにドイツ戦は最終的に敗れた。それでも強大な相手を90分に渡り無失点で抑え、延長に持ち込んだのは称賛に値する。中盤の底に起用したのは、今大会で初の組み合せとなったモステファとラセンのふたり。この中盤が機能してドイツを大いに苦しめた。
 絶対的なチームリーダーであるブゲラを外し、3戦目のロシア戦からベルカレムをCBに据えた英断もズバリ的中した。素晴らしかったのが、その相棒で、ブゲラに代わりキャプテンマークを巻いたハリシェだ。鬼気迫る守りで敵の攻撃を水際で防ぎ、守備リーダーとしての役割を完璧に果たしてみせた。このハリシェと、再三のファインセーブでゴールを死守したGKエムボリの、予想を遥かに上回る活躍が守備の不安をかかき消した。二人とも開幕前にはバックアッパーと見られていた選手。それだけに、本大会でのパフォーマンスには本当に驚かされた。
 攻撃陣ではフェグーリのプレーが目を引いた。ドリブル突破で敵DF陣を混乱させ、文字通り崩しの切り札となった。そしてCFスリマニ。マーカーを置き去りにするスプリント力に、パワー、打点の高いヘッドで脅威となり続けた。彼もまた、紛れもない躍進の立役者だ。




《ワールドサッカーダイジェスト:2014.8.7号_No.416_記事》
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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_ナイジェリア [ダイジェスト特別版]

18 :グループF
ナイジェリア  総合評価:C+(可もなく不可もなし=未来への収穫_大) 最終結果 → ベスト16(1勝1分け2敗/3得点・5失点)
評者:フィニディ・ジョージ(元ナイジェリア代表/現投資家)

【いかに個が優れていようと チーム力に昇華しなければ】

 98年フランス大会以来のグループリーグ突破。この結果には一定の評価を与えていい。しかし、その勢いに乗って決勝トーナメントで大暴れしてくれると期待したが、敢え無くフランスの軍門に降ってしまった。最大の敗因は、経験の乏しさ、これに尽きる。先制された後、全く反撃できずに試合終了のホイッスルを迎えたフランス戦の戦いが物語るように、困難な状況下でチームを引っぱれる百戦錬磨のリーダーの不在が響いた。
 そうした事情はチームのプレースタイルにも影響を及ぼし、最後まで確固たる戦術を確立できなかった。個の力に依存せざるを得なかったのは、それゆえダ。その功と罪の両面が出た試合がアルゼンチン戦だ。2得点を挙げたムサを筆頭に、自慢の攻撃陣が機能し善戦したが、最終的にはCKから不用意な形で決勝点を奪われた。先に述べたフランス戦の敗因も、突き詰めれば経験不足からくる詰めの甘さにある。これを克服しない限り強豪相手に勝利するのは困難だ。もちろん、責任の一端はケシ監督にもある。期待された結果を残せなかったわけだから、ブラジル大会を最後に勇退するのが妥当な選択だろう(敗退後に本人が辞意を表明)。
 収穫は、オナジやムサら有望な若手が台頭した点だ。ただ、どんなに個が優れていても、それをチーム力に昇華できなければ、4年後も同じ結果に終わるのは目に見えている。そうならないためにも、長きに渡る暗中模索の末にパスサッカーを確立し、黄金時代を築いたスペインを手本に、ナイジェリア独自のプレースタイルを見出す必要がある。当然、監督人事もそうした観点から行なわれるべきで、連盟関係者にはこれまでの失敗を教訓に、慎重な人選を望みたい。




《ワールドサッカーダイジェスト:2014.8.7号_No.416_記事》
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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_クロアチア [ダイジェスト特別版]

17 :グループA
クロアチア  総合評価:D+(がっかり=未来への収穫_大) 最終結果 → グループリーグ敗退(1勝0分け2敗/2得点・6失点)
評者:ズボニミール・ボバン(元クロアチア代表/現TV解説者)

【技巧派2人を守備的MFに コバチは経験不足を露呈・・・】

 クロアチア国民は今大会をとても楽しみにしていた。しかし、内容も結果も、期待を下回ったと言わざるを得ない。ヴァトレニ(炎の意。クロアチア代表の愛称)はベスト16に進出できる戦力を持っていながら、グループリーグで敗れたのだ。“惨事”と言う表現が相応しい。
 最大の敗因は、指揮官ニコ・コバチの経験不足にあると私は思う。彼は現役時代にヴァトレニの主将として多くの国際経験を積んだが、監督としてはU-21代表とA代表を計1年半率いたに過ぎないいわば駆け出し。やはり荷が重かった。
 とりわけ首を捻らざるを得なかったのが、モドリッチとラキティッチの起用法。前者は司令塔、後者は攻撃的MFが本職にもかかわらず、最初の2試合は最終ラインの手前でまるで守備的MFのような仕事をしていた。コバチにもいろいろと言い分はアルだろう。しかし、2人は守備に追われた結果、持ち前の展開力を発揮できず、ビルドアップは停滞を余儀なくされた。メキシコ戦ではモドリッチとラキティッチに加え、プラニッチを入れた3人で中盤センターを構成したが、同じく組み立ての局面は機能しなかった。
 ただ、コバチの解任には反対だ。これから経験を重ねていけば、彼は素晴らしい監督になると思う。少なくとも2年後のEUROまでは現体制で戦うべきだ。
 最大の収穫は、マンジュキッチ、ラキティッチ、チョルルカ、ペリシッチ、コバチッチ、ロブレンなど今後も主力として期待できる若手・中堅が、今大会を経験できたこと。ワールドカップの空気を一度でも吸っているのとイナイのでは、今後のメジャートーナメントで大きな違いとなるはずだ。2ゴールを挙げたペリシッチの覚醒も、大きな成果と言える。




《ワールドサッカーダイジェスト:2014.8.7号_No.416_記事》
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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_エクアドル [ダイジェスト特別版]

16 :グループE
エクアドル  総合評価:D+(がっかり=未来への収穫_大) 最終結果 → グループリーグ敗退(1勝1分け1敗/3得点・3失点)
評者:マルタ・コルドバ(ジャーナリスト)

【主軸の3人が揃ってブレーキ プレー内容はお粗末そのもの】

 スイス、ホンジュラス、フランスを相手に見せたプレーは、ハッキリ言ってお粗末ソノモノだった。ゲームの主役を演じ、敵を圧倒した南米予選の時とは、比較にならないほど酷い内容で、とりわけ主軸として期待されたA・バレンシア、モンテーロ、F・カイセドの3人の不調は、チーム全体のパフォーマンス低下に小さくない影響を及ぼした。
 終了間際にゴールを奪われ、逆転負けを喫した初戦のスイス戦では、守備陣が経験不足を露呈した。怪我で登録メンバーから外れたベテランの守備的MF、カスティージョがいれば、引き分けで終えられたかも知れないゲームだった。初戦で勝ち点1を手にしていれば、そこ後の展開は大きく変わっていただろう。
 内容は伴わないながらも、続くホンジュラス戦に勝利できたのは、地力がついてきている証拠。しかし、勝利が絶対条件と言われていた第3戦のフランス戦で、ルエダ監督が守備的な戦術を選択したのはマルで理解できなかった。
 今のエクアドルは、もはやヨーロッパ勢に尻込みするような弱小国ではない。堂々とした態度で持ち前のスピードを活かした攻撃を仕掛けていれば、2試合で3得点を挙げていたE・バレンシアの閃きから、あるいはゴールを奪うことも可能だったはずなのだ。
 そのE・バレンシアは文句なしでエクアドルのベストプレーヤーだった。19歳とは思えない冷静沈着なプレーを披露したボランチのグルエソも、今後の成長が楽しみな選手だ。そのグルエソのように、エクアドルでは若い才能が育つ土壌が整備されつつある。ワールドカップの常連国として今後も挑戦し続ける自信と実力は、十分にある。




《ワールドサッカーダイジェスト:2014.8.7号_No.416_記事》
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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_ボスニア・ヘルツェゴビナ [ダイジェスト特別版]

15 :グループF
ボスニア・ヘルツェゴビナ  総合評価:B+(賞賛できる=未来への収穫_大) 最終結果 → グループリーグ敗退(1勝0分け2敗/4得点・4失点)
評者:ドゥシャン・バイェビッチ(元ユーゴスラビア代表)

【経験不足が早期敗退の原因 誤審にしてやられた感も・・】

 ボスニア・ヘルツェゴビナはワールドカップ出場を決めた時点で、優勝したかのように舞い上がっていた。なにしろ建国以来初の快挙だ。国民にとって本当に喜ばしい出来事だった。グループリーグ敗退という結果は、多少残念である。優勝候補のアルゼンチンと同居したとはいえ、少なくとも2位には食い込めると踏んでいたからだ。もっとも、ワールドカップ出場という大きな喜びの前では、この失望も微々たるものである。
 早期敗退を喫した原因は、やはり経験不足にある。私の友人でもあるスシッチ監督はやるべきことを全てやったと思うが、経験不足だけは手の施しようがない。これを改善するには、地道に場数を踏んでいくしかないのだ。
 ミスジャッジにしてやられた感もある。私はこれまで一度も審判に不満を言ったことがない。だから今回も抗議したくはないが、ナイジェリア戦でゼコのゴールをオフサイドと判定したのは、今大会最大の誤審だったと思う。この得点が認められていれば、運命が大きく変わっていたカモ知れない。ナイジェリア戦でのチームは何かを恐れ、ブレーキを掛けながらプレーしていた印象だ。敵を侮らないのは大事だが、それが恐れに変わってはいけない。ゼコのゴールが取り消された後、チームは急速にトーンダウンしてしまった。
 いずれにせよ、今大会の経験は今後の大きな糧となるだろう。南米のスピーディーでテクニカルなサッカーに肌で触れたのもいい勉強となった。後は自分達のサッカーに自信を持ち、国際舞台でプレーしたいという強い気持ちを保ち続けることが重要だ。目前にはEURO2016の予選が迫っている。




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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_スイス [ダイジェスト特別版]

14 :グループE
スイス  総合評価:B+(賞賛できる=未来への収穫_大) 最終結果 → ベスト16(2勝0分け2敗/7得点・7失点)
評者:チリアコ・スフォルツァ(元スイス代表/現ヴォーレン監督)

【DFリーダーが不在の中で 堅守を維持したのは収穫だ】

 我らが代表が大会前に期待されていたのは、最低でもベスト16進出。その結果は残せたし、8強を懸けたアルゼンチン戦も良くやっていた。世界トップレベルの相手に臆することなく戦えたのは、大きな収穫になったと思う。最後の最後に力尽きたのを、選手達は悔やんでいるだろう。勝利が見えた試合だった。
 感動したのは初戦のアディショナルタイム、セフェロビッチが決勝点を叩き込んだ時だ。劇的な勝利で期待を大きく膨らませながら、無様な大敗を喫した2戦目のフランス戦は間違いなくワーストゲームになった。ただ、そのフランス戦でDFリーダーのフォン・ベルゲンが故障離脱しても、ホンジュラス戦とアルゼンチン戦で堅守を復活させた点は評価したい。特にベナーリオの活躍が大きかった。大きな賞賛を集めているシャキリより、個人的には彼を買っているのだ。
 残念だったのは、ヒッツフェルト監督の守備的なアプローチだ。その方針はハナから分かっていた。ただ、バルネッタを一度も使わなかったのには驚いたよ。アルゼンチン戦で0-0の均衡が保たれている時に切ったのは、フェルナンデスという守備的なカードだったしね。ヒッツフェルトがどんな状況でも守備的に試合を運ぼうとすることを再確認したよ。
 幸い、スイスは国内の優れたユースシステムが機能しているから、未来には希望が持てる。ユースの国際大会で好結果を残した若手がゴロゴロいるし、A代表にもロドリゲスとか面白い新鋭がいる。ヒッツフェルトの後を継ぐヴラジミール・ペトコビッチ新監督の下で、攻撃的で質の高いチームになるだろう。EURO2016の予選には、しっかりとした準備をして臨んでほしいね。




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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_ウルグアイ [ダイジェスト特別版]

13 :グループD
ウルグアイ  総合評価:B+(賞賛できる=未来への収穫_大) 最終結果 → ベスト16(2勝0分け2敗/4得点・6失点)
評者:ルベン・ソサ(元ウルグアイ代表)

【良くも悪くもスアレスが チームの鍵を握っていた】

 素晴らしい2試合と、期待外れの2試合———。今大会のウルグアイは非常に極端な面を覗かせ、早過ぎる敗退を喫した。
 素晴らしかったのが、勝利を収めたイングランド戦とイタリア戦だ。初戦でコスタリカにまさかの土を付けられながら、チームは窮地でメンタルの強さを発揮し、強敵相手に2試合を見事にモノにした。土壇場で伝統国のプライドを見せたのだ。特にイングランド戦の勝利は、非常にメモリアルだった。実に44年もの間、ワールドカップで欧州勢に勝てなかった悪しき歴史に、終止符を打ったのだから。
 とはいえ、連勝で勢いに乗っていただけに、コロンビア戦にはガッカリした。主導権を握ろうという積極性に欠けたうえ、2失点目のマークミスは守備力の高いウルグアイらしからぬ失態。タバレス監督の指示や采配も効果的とは言えず、個人的にはコスタリカ戦よりも失望した。
 鍵を握ったのは、良くも悪くもスアレスだ。大会直前に膝の手術を受けたエースは、初戦をベンチで過ごし、復帰したイングランド戦で2ゴールを挙げたかと思えば、イタリア戦ではあの“噛み付き事件”。試合後には出場停止処分を受けた。それでも私はスアレスがウルグアイの今大会MVPだと思っている。
 ワーストプレーヤーはフォルランだろう。大会MVPに輝いた前回大会の打開力は鳴りを潜め、ほぼ何も出来なかった。
 タバレス監督は在任8年で素晴らしい成果を残しており、留任がベスト。現代表は国民に非常に愛されている。明らかな愚行を犯したスアレスを擁護し、英雄扱いしたほどだ。国全体が代表チームに全面的な信頼を寄せ、タバレス監督が統括しているユース代表も好結果を残しているだけに、この流れを継続するべきだ。




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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_チリ [ダイジェスト特別版]

12 :グループB
チリ  総合評価:A+(絶賛できる=未来への収穫_大) 最終結果 → ベスト16(2勝0分け2敗/6得点・4失点)
評者:イバン・サモラーノ(元チリ代表/現TV解説者)

【最終結果は前回大会と同じ それでも改めて強さを証明】

 今大会のチームを誇りに感じている。最終結果は、4年前の南アフリカ大会と同じベスト16。しかし、彼らは前回王者のスペインを完璧な試合運びで叩きのめし、開催国のブラジルを敗北寸前まで追い込んだ。これは、誰にも出来ることじゃない。世界中のフットボール・ファンに、チリの強さを改めて示してくれた彼らには心から感謝したい。
 PK戦の末に敗れたブラジル戦にしても、もしビダルやメデルが100㌫のコンディションにあれば、結果はまた違ったものになっていたはず。それでも彼らは良くやった。本当によく戦った。我々の代表チームは誰もが戦士だった。
 ベストゲームは、勿論スペイン戦だ。FW陣が相手の守備陣にプレッシャーを掛け、潰しにかかるところから生まれた1点目のシーンは、チリが今大会で確立したスタイル。バルガスが名手カシージャスの堅守を破ったあのゴールを、私は一生忘れないだろう。
 躍進のポイントとなったのは、選手がサンパオリ監督のアイデアを信じ、指揮官の的確な指示を忠実に実行に移した点にある。おそらく監督と選手の間には、分厚い信頼関係が存在したんだろう。
 自分のアイデアを形にする。その作業に没頭しながら、選手にプレーの楽しさを忘れさせなかった。そこにサンパオリ監督の素晴らしさがある。監督がチームに与えた自信は、選手達の大胆で、積極的で、勇敢で、秩序正しいプレーに反映されていた。
 今大会のメンバーの中には、今後代表の中核となりうる選手達が入っている。これまで築いてきた道を信じて歩み続ければ、更に上のラウンドへ進める日が来るに違いない。




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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_ベルギー [ダイジェスト特別版]

11 :グループH
ベルギー  総合評価:E+(絶賛できる=未来への収穫_大) 最終結果 → ベスト8(4勝0分け1敗/6得点・3失点)
評者:エンツォ・シーフォ(元ベルギー代表/現TV解説者)

【若きチームは十二分に健闘 新たな挑戦への基盤を形成】

 初戦のアルジェリア戦は途中からピッチに立ったメルテンスとフェライニがそれぞれゴールを決め、続くロシア戦で決勝点を挙げたオリジも、ルカクに代わって入った選手だ。これは偶然ではない。指揮官ヴィルモッツの采配がハマったのだ。ベルギーは今大会で6ゴールを挙げたが、その得点者は全て異なる。強力なFWは居ないものの、攻撃陣は誰もがゴールする力を持っていた。今回のチームの特徴のひとつだろう。ただ、大会を通してルカクとオリジの二人のストライカーがそれぞれ1点ずつしか決められなかったのは、今後に向けた改善点だ。
 準々決勝のアルゼンチン戦は、チーム全体の動きが重かった。早々と先制点を奪われ、そこから奮起して巻き返すと期待していたのだが、あっさり敗れてしまった。なぜか。選手も監督も調子が悪い日(そういう日はある)に当たってしまったから? 私の意見は違う。それまでの試合で縦横無尽にピッチを走り回っていたアザールが、どういうわけか振るわず、マルでプレーに絡めなかった。勿論彼ひとりの責任ではないが、灯台の明かりが消えてしまえば、他の選手にも小さくない影響が出るモノだ。
 現代のサッカーにスピードは不可欠で、定石通りのプレーだけで結果は出せない。常に走り続け、高速でパスを出し合い、時にはロングシュートを放つ意外性も必要になる。あと、システムが変わればゲームが動くことも、今回のワールドカップが教えてくれた。
 選手達が持つ高度なテクニックを最大限に利用できなかったのは残念だったが、総括すれば、若きベルギー代表は十二分に健闘したと思う。EUROという新たな挑戦に向け、基盤を形成できた。




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