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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_クロアチア [ダイジェスト特別版]

17 :グループA
クロアチア  総合評価:D+(がっかり=未来への収穫_大) 最終結果 → グループリーグ敗退(1勝0分け2敗/2得点・6失点)
評者:ズボニミール・ボバン(元クロアチア代表/現TV解説者)

【技巧派2人を守備的MFに コバチは経験不足を露呈・・・】

 クロアチア国民は今大会をとても楽しみにしていた。しかし、内容も結果も、期待を下回ったと言わざるを得ない。ヴァトレニ(炎の意。クロアチア代表の愛称)はベスト16に進出できる戦力を持っていながら、グループリーグで敗れたのだ。“惨事”と言う表現が相応しい。
 最大の敗因は、指揮官ニコ・コバチの経験不足にあると私は思う。彼は現役時代にヴァトレニの主将として多くの国際経験を積んだが、監督としてはU-21代表とA代表を計1年半率いたに過ぎないいわば駆け出し。やはり荷が重かった。
 とりわけ首を捻らざるを得なかったのが、モドリッチとラキティッチの起用法。前者は司令塔、後者は攻撃的MFが本職にもかかわらず、最初の2試合は最終ラインの手前でまるで守備的MFのような仕事をしていた。コバチにもいろいろと言い分はアルだろう。しかし、2人は守備に追われた結果、持ち前の展開力を発揮できず、ビルドアップは停滞を余儀なくされた。メキシコ戦ではモドリッチとラキティッチに加え、プラニッチを入れた3人で中盤センターを構成したが、同じく組み立ての局面は機能しなかった。
 ただ、コバチの解任には反対だ。これから経験を重ねていけば、彼は素晴らしい監督になると思う。少なくとも2年後のEUROまでは現体制で戦うべきだ。
 最大の収穫は、マンジュキッチ、ラキティッチ、チョルルカ、ペリシッチ、コバチッチ、ロブレンなど今後も主力として期待できる若手・中堅が、今大会を経験できたこと。ワールドカップの空気を一度でも吸っているのとイナイのでは、今後のメジャートーナメントで大きな違いとなるはずだ。2ゴールを挙げたペリシッチの覚醒も、大きな成果と言える。




《ワールドサッカーダイジェスト:2014.8.7号_No.416_記事》
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