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ブラジル・ワールドカップ_出場32か国の「通信簿」_ナイジェリア [ダイジェスト特別版]

18 :グループF
ナイジェリア  総合評価:C+(可もなく不可もなし=未来への収穫_大) 最終結果 → ベスト16(1勝1分け2敗/3得点・5失点)
評者:フィニディ・ジョージ(元ナイジェリア代表/現投資家)

【いかに個が優れていようと チーム力に昇華しなければ】

 98年フランス大会以来のグループリーグ突破。この結果には一定の評価を与えていい。しかし、その勢いに乗って決勝トーナメントで大暴れしてくれると期待したが、敢え無くフランスの軍門に降ってしまった。最大の敗因は、経験の乏しさ、これに尽きる。先制された後、全く反撃できずに試合終了のホイッスルを迎えたフランス戦の戦いが物語るように、困難な状況下でチームを引っぱれる百戦錬磨のリーダーの不在が響いた。
 そうした事情はチームのプレースタイルにも影響を及ぼし、最後まで確固たる戦術を確立できなかった。個の力に依存せざるを得なかったのは、それゆえダ。その功と罪の両面が出た試合がアルゼンチン戦だ。2得点を挙げたムサを筆頭に、自慢の攻撃陣が機能し善戦したが、最終的にはCKから不用意な形で決勝点を奪われた。先に述べたフランス戦の敗因も、突き詰めれば経験不足からくる詰めの甘さにある。これを克服しない限り強豪相手に勝利するのは困難だ。もちろん、責任の一端はケシ監督にもある。期待された結果を残せなかったわけだから、ブラジル大会を最後に勇退するのが妥当な選択だろう(敗退後に本人が辞意を表明)。
 収穫は、オナジやムサら有望な若手が台頭した点だ。ただ、どんなに個が優れていても、それをチーム力に昇華できなければ、4年後も同じ結果に終わるのは目に見えている。そうならないためにも、長きに渡る暗中模索の末にパスサッカーを確立し、黄金時代を築いたスペインを手本に、ナイジェリア独自のプレースタイルを見出す必要がある。当然、監督人事もそうした観点から行なわれるべきで、連盟関係者にはこれまでの失敗を教訓に、慎重な人選を望みたい。




《ワールドサッカーダイジェスト:2014.8.7号_No.416_記事》
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